なぜ?バッテリーがダメになるのか

久しぶりのなぜ?なぜ?シリーズ
今日は「なぜ?バッテリーはダメになるのか?」のお話です。

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まだまだ朝晩冷えてバッテリーには酷な環境が続いておりますが 特に画像の様に注水穴の無い密閉型(シールド)の MF(メンテナンスフリーの略)バッテリーは一度電圧が完全にドロップし 完全放電に近い状態に陥ると充電しても元に戻らず寿命になるモノが圧倒的に多く この温度(気温が低い真冬)がバッテリーの放電特性上 極端にが下がる寒い所にバイク(バッテリー)を置く事を避けるのが 一番イイでしょう。
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また最近のイモビライザーやセキュリティを装着 常時電源を必要とするバイクのケースを除き本体や(-)端子を外しておくと キックでエンジンが掛かるバイクは別として 乗り逃げされづらくなるバイクも多くあるかと思います。 この方法が一番原始的で簡単に放電、劣化を遅らせる事や 乗り逃げ防止の手段で一石二鳥であるし本体が容易に外せるならば BATT本体を暖かい所に保管しておく事が最善策で 一日中温度が下がらない居間高所で一定な場所での保管がイイでしょうね。 はずせないバイクにはBATTの(-)側をはずしておく事も しつこいですが放電抑制に十分効果があります。 私の場合バイクに乗る事が無い時は暖かいTVやPCとか 発熱する所に置いて温度が高い=電圧がドロップしづらくしてます。 もちろん保管は物理的に絶対出せない駐輪方法をして 部屋にバッテリーを置くとBATT本体の寒暖の差が無くなる事で 結果寿命も長くセルの回りもイイですよ。 他にもいきなりダメになる事って困りますよね? 原因は色々と考えられますがなぜ?完全放電や経年変化で バッテリーの寿命を迎えてしまうのか?その一例で 今回は「サルフェーション」というBATTの劣化現象を書きたいと思います。
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まず始めに。 バッテリーの内部構造は[+]と[-]の鉛の電極板がそれぞれが触れないように 交互に数枚重なった状態で希硫酸に浸っておりこれにより 12V程度の電力が得られ、これが一般的に「1セル」と呼ばれております。 つまり12Vバッテリーは6セル×2Vで成立っており 希硫酸に浸った鉛を化学反応させて電気を蓄えているワケで バッテリーに寿命があるのは充放電などの使用頻度(回数)による この電極板の劣化などで蓄電能力が低下していくからダメになるのです。
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そこで本題の「サルフェーション」とは? バッテリーが放電時、内部の電極板上で化学反応により 鉛が硫酸鉛に変化した後に「その硫酸鉛が結晶化してしまう事」を サルフェーション言いますがコレの完全劣化によって侵されてしまったBATTは どんなに充電しても回復をする事はありません。 だから気温が高くても調子が良く走っていてもこの現象を予知できなければ? いきなりBATTが無くなった!な~んてコワイ思いをする事を少し回避できますね。 なのでサルフェーション現象で結晶化が始まった(と思われると感じた)後は 速やかに充電を行わないと硬化も始まり結晶化、硬化した硫酸鉛は 電気的抵抗体(電気を流し難い)となりバッテリーの性能や 寿命などに深刻なダメージを与えて電極板の劣化やサルフェーションは バッテリーの構造上どうしても発生するので注意が必要です。 反面、起こし難くすれば延命する事は可能であり起こしにくくする 予防するには?出来れば放電や使用でドロップ後は早急に専用充電器で 満充電を行う、結晶化した硫酸鉛を硬化させない(マメに補充電) 保管は必ず満充電の状態(弱ったままで長期保管はNG) 放電時に急激な荷電を繰り返さない事(例えば?セルスターターなどを ムリして回し続ける事)や充電時には急速充電器 (特に業務用などの大容量充電器の使用)を使わない事。 MF-BATTは充電圧を約13.8V付近以下で充電しないと 希硫酸ガスの内部膨張で「最悪爆発する」ので 必ずMF(シールド、密閉型)用の専用品を「必ず」ご使用ください! だからオイルの油膜切れ同様にマメに乗る事が(通勤なんて最高!) バイクやクルマには一番イイと言う事ですが どうしても色々な理由で乗れないモノにはBATTのそうした気配りで いざ乗るときには最高のコンディションで乗る事が出来ると思うので 頭の隅にちょいと入れておくとBATTの劣化や痛み方が解り易いカモ?しれません。