滞在時間5分

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滋賀県大津市に荷物を早朝に運んだ時に雨の三上山(通称:近江富士)を撮って見ました。

この山は古来から信仰をあつめる山で標高432m。琵琶湖の東、野洲川下流に位置する

独立峰であり三上山は決して高い山ではないですが古来より人を魅了する存在感があり

湖東の広い沖積平野の中にひときわ目立つ秀麗な山容。昔は湖南や湖西からも遠望でき

紫式部も湖上に舟を浮かべて「打ち出でて三上の山を眺むれば雪こそなけれ富士のあけぼの」と

詠んだとされております。

近江富士はこの周辺の人々の信仰の対象となり湖東のシンボルであったとの事で

その山麓に三上山を御神体とする御上神社があり奈良時代初期に藤原不比等が勅命によって

造営したといわれる由緒ある社で現在も多くの参拝者が訪れ簡素で仏堂的要素が融合した鎌倉時代の

本殿は国宝にも指定されているとの事です。

境内の木々の間から垣間見える三上山は今でも神々しい存在に感じらその昔、俵藤太藤原秀郷が

三上山を7巻半したという大むかでを退治する伝説の残る山でもあり近江富士のある野洲大化の改新以前からあったといわれる京と江戸を結ぶ街道「中山道」が通る町。

街道をゆく人々の目にも留まった事でしょう。
 
本当の富士とは大きさの対象にする事は今となってはおかしな話ですが昔は徒歩が当たり前の時代

東京日本橋京都市内への東海道(旧国道1号線ですね)の旧戸塚の宿には情報網も

飛脚しかない当時疲れ息絶えた旅人を葬った投げ込み塚の後が権太坂に有るくらいに旅をする事は

通行手形の発行も厳しく今みたいなレジャー感覚では行かない命がけの行動だったらしいので

勇気ある旅人がホンモノの富士を見て似ていることから名付けたのかも知れませんね?

私はこの日この野洲市に配達し「滞在5分」でそのまま帰りましたので数時間の間に

「一日に両方の富士を二度見る」事になりましたがそうした歴史や時代背景を考えると

自分に代わって走る移動の道具を発明した人間は立派な生き物と歴史を思うと素晴らしいですね。

そして「富士」と呼ばれている山は日本各地に300は有ると言われております。

このゴールデンウィーク旅の目的が立たない方は「各地の富士探し」なんてテーマを立てては?

この日の総走行距離は約900Kmの運行でした。

画像1枚目は近江富士(三上山)で画像2枚目は本当の富士山(東名高速の上り富士川SA付近)
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